ボート競技

競漕会

公益社団法人日本ボート協会が主催または主管し、現在行っている競漕会はつぎの通りです。

  • 全日本選手権競漕大会
    a.全日本選手権
    b.全日本軽量級選手権
    c.全日本大学選手権
    d.全日本社会人選手権
    e.全日本高等学校選手権
    f.全日本ジュニア選手権
    g.全日本新人選手権
  • 国民体育大会 ボート競技
  • 国際競漕会
  • オックスフォード盾 その他理事会で定めた競漕会

艇、競漕種目、距離

種目の略号と呼称

種目 略号 日本語呼称
男子種目 M 男子
女子種目 W 女子
男子軽量種目 LM 軽量男子
女子軽量種目 LW 軽量女子
男子ジュニア種目 JM ジュニア男子
女子ジュニア種目 JW ジュニア女子

競漕規則に於いて次の10種目を定めています。(平成10年5月より)

種目 艇の重量 記号 距離
舵手つきフォア 51kg以上 4+ 2,000 1,000
ダブルスカル 27kg以上 2,000 1,000
舵手なしペア 27kg以上 2− 2,000 1,000
シングルスカル 14kg以上 2,000 1,000
舵手つきペア 32kg以上 2+ 2,000 1,000
舵手なしフォア 50kg以上 4− 2,000 1,000
舵手なしクオドルプル 52kg以上 2,000 1,000
エイト 96kg以上 8+ 2,000 1,000
舵手つきクオドルプル 53kg以上 4×+ 2,000 1,000
ナックルフォア   KF   1,000

※舵手つきペアと舵手なしフォアは男子のみの種目です。

※ナックルフォア以外の艇をシェル艇と称します。

※舵手つきクォドルプルは、平成10年度より当協会独自の種目として、全日本軽量級選手権、全日本社会人選手権に採用されました。

  • 記号の+と-は、大きなオールを両手で持ち、艇の右側か左側より出して漕ぐスイーブオールを使用します。さらに、+は舵手つきを、-は舵手なしを意味します。

  • オリンピックをはじめとして国際大会は、2,000mで行います。国内の競漕会においても全日本、全日本軽量級、全日本大学、全日本新人、オッスクフォード盾等は、 2,000mで行いますが、その他は1,000mで行います。

  • 艇の重量制限については、国際ボート連盟(FISA)の規則に準じているため変更になる場合があります。

軽量級

軽量級競漕大会では、艇の種類を問わず、ユニフォームを含む漕手の体重に制限を設けています。

1.男子

  • 漕手の平均体重が70kg以下で、かつ個人の体重が72.5kg以下です。
  • シングルスカルの漕手は72.5kg以下です。

2.女子

  • 漕手の平均体重が57kg以下で、かつ漕手個人の体重が59kg以下です。
  • シングルスカル漕手は59kg以下です。

3.舵手の体重制限はオープン競技と同じです。

  • 男子:ユニフォームを含めて55kg以上
  • 女子:ユニフォームを含めて50kg以上

男子、女子とも規定の体重に満たない場合は、最大限10kgのデッドウェイトを置かなければなりません。

競技方法

  1. 発艇は、各レーン毎に設けられたステイク・ボードに船尾をつけ、艇首を発艇線に並べます。
  2. 発艇員の予令に続いて、号令と同時に赤旗が振りおろされてスタートします。
  3. 2度フライングすると、除外となります。
  4. レース中は、不可抗力あるいは審判艇の主審が特に認めた場合を除き、「真面目な態度および正常な競漕速度」 をもって全距離を漕ぎ終えなければなりませんので、発艇の号令にかかわらず発艇しなかったり、主審の宣告を待たずに 競漕を中止したり、フィニッシュラインを通過しなかったりしたクルーは競漕権の放棄とみなされ失格となります。
  5. レースの途中でコース侵害や妨害等があると、主審の判断により除外となることがあります。
  6. 勝敗は、艇の先端のボールがフィニッシュラインを通過した順序で決めます。
  7. 競漕会においては、競漕委員会の許可なくコースに沿ってクルーに伴走することや、競漕中、 無線装置や拡声器を用いて岸からクルーに助言や指示をすることは禁止されています。

クルーのポジションと役割

  1. エイトの例
    エイトの例

    艇首に最も近い漕手を舳手(バウ)と呼び、順に2番、3番、4番、5番6番、7番、そして整調(ストローク)と呼びます。舵手(コックス)は整調と向き合って最も船尾よりに位置します。

  2. フォアの場合は、3番から6番までのミドル・フォアがなく、2番、3番、整調となります。
  3. 舵手の位置は、エイトでは殆どが前記のとおりですが、フォア、ペア等の場合、艇首に近いところに位置することが多くなっています。
  4. クルーの役割
    • 整調―英語でストロークというとおり、クルーのリード役であり、ペース配分、ピッチの上げ下げ等をリードし、クルー全体のリズムの中心となります。
    • 舳手―他の漕手の動きを見ることができるため、全体の調子をみたり、声を出して励ましたり、漕手のオールの乱れを注意したりすることが必要で、整調に劣らず重要なポジションです。
    • その他の漕手―主としてエンジンの働きをしますので、普通体力のある選手を配します。