『インカレ、東日本新人、を終えて。そしてこれから。』

 今期から須田監督のもとヘッドコーチを務めている小賀坂です。昨年のインカレ後に臨時コーチとして、お手伝いを始めて約1年が経ちました。これまでのレースを振り返り、これからの漕艇部についてお話ししたいと思います。
 
 9月6日のインカレ予選。コーチングスタッフとして迎えるインカレは16年ぶりで、出漕する学生よりドキドキしていたかもしれません。その理由としては、昨年の4×と同じメンバーがハードな練習を経て、見違えるような逞しいオアズマンになり、他大学とどれぐらい戦えるか期待と楽しみがあったからでしょう。しかし、レースとしては敗復敗退で準決勝には残れませんでした。年間目標の「4×インカレ準決勝」は達成できなかったのです。インカレ準決勝の9月8日の朝、敗北の悔しさと祭りが終わった後のような寂寥感に包まれました。そして来季はもっと上に行けるクルーを作りたいと思いました。
 
 ここでインカレのレースを分析してみましょう。予選では、第1クォーター 1:36、第2クォーター 1:42、第3クォーター 1:45、第4クォーター 1:41、でゴールは 6:45 でした。この日の予選で第1クォーター 1:36 は、準決勝まで残った筑波大・外語大・慶応大・東海大・法政大・立命館大と同レベルで、スタートスピードでは引けをとりません。なぜ差がついたのか? 第2クォーターからのコンスタントスピードの落ち込みが大きかったからでしょう。残りの各クォーターを 1:36 で漕ぎ続けられれば、6:24 でゴールし準決勝まで残れたかもしれません。これからの課題はコンスタントスピードのキープ力なのが判ります。
 
 インカレ後、約一週間のオフをとり自主練からゆっくりと再始動し、9月20日から新人戦に向けての全体練習を開始しました。インカレの敗北から立ち直っているのか?、新人戦へのモチベーションは高まっているのか?、少なからず不安がありました。9月22日の練習を見に行くと、新人戦へ向けてやる気と意欲に満ちた1・2年生の姿があり、私の不安は杞憂に終わりました。さらに「新人戦ではメダル取りたいです!」と力強い言葉で語るようになりました。
 
 東日本新人戦までの準備期間は約3週間。インカレ向けの練習を土台に、1000m対応のスプリント系トレーニングを積み重ね、これはイケるんじゃないか? と思わせる仕上がりとなりました。監督とも、まだメダルを獲ってないダブルスカルの二人に勝って欲しいし勝てるんじゃないか、という会話が出るようになりました。
 
 そして迎えた10月13日、東日本新人戦の予選。シングルスカル 森、ダブルスカル 桜田・大谷 、の2クルーが躍動しました。予選はどちらも1位で通過、危なげないレースで勝ち上がりました。続く準決勝、実力のある大学生と伸び盛りの高校生と当たった森は5位となり決勝には進めませんでした。ダブルスカルは茨城大Aとサイド バイ サイドの熱戦の繰り広げ2位で決勝に進みました。当初はシングルもダブルもメダルと目論んでいたのですが、対戦相手あってのレースであり、客観的に実力が反映するのもレースです、ここは冷静に受け止めて次に進むべきでしょう。
 
 決勝の10月14日、須田監督からのRACE INFOで報告にあったように、ダブルスカルは見事に準優勝を勝ち取り、念願のメダルを手にすることが出来ました。優勝の茨城大Aに約1秒半の差だっただけに、惜しさも残る決勝ではありました。しかし、私の気持ちとしては別に二つの思いがよぎりました。一つ目は、約三週間の短期間でレースに対応できるコンディションに高めていけたこと。二つ目は、東日本夏季のシングルで森が銀メダルを獲得し、桜田と大谷が今回の東日本新人で銀メダルを獲得したこと。これは、ここで慢心せず、銀メダルから金メダルのさらなる高みを目指す起爆剤になって欲しいと思うに至りました。
 
 これからの展望というには早すぎますが、間もなく全日本新人となります。そこは最善で最速のダブルスカルで挑むよう準備しております。そして、来季とその先へ、結果を求めつつも後進の育成を忘れず、全体のレベルアップを図って浮き沈みのない競争力を確立していきたいと思います。青学漕艇部に所属し卒業することで、社会に奉仕し役立つ人材を少しでも多く輩出していくことが大事かと考えております。そして、青学大漕艇部が継続的発展を続けていける土壌になれればと切に思っております。
 
 
2018年10月21日
青山学院大学漕艇部
ヘッドコーチ 小賀坂一隆